実態調査では見えてこない女性の引きこもりについて


ひきこもり問題については、現代の社会問題となっているが、その中で実態がわかっていない内容がある。
それは女性の引きこもりである。理由として、国の実態調査では、40代以上の女性は、引きこもり実態調査対象から除外されている為である。
国の発表では、2016年9月、内閣府が「若者の生活に関する調査報告書」のなかで「ひきこもりの若者はおよそ54万人いる」との調査結果を発表した。
この調査のひきこもりの定義(調査対象者)に以下の文言がある。
「主婦・主夫、家事手伝いの者と統合失調症または身体的な病気がひきこもりのきっかけになった者を除く」
この定義について、複数のひきこもり支援団体から、多くのひきこもり女性は「家事手伝い」に含まれるため「事実上の調査対象外になることを意味する」と指摘されてきた。

そもそも、国がひきこもり実態調査は、若者支援の一環で表面的に行ったものである。
ひきこもりは90年代から問題視されており、こういった調査に対して、ひきこもり当事者たちは、調査対象から外れる可能性を危惧していた。
結果としてひきこもりになっていても、そこには様々な事情によって引きこもりになっている方がいる。
社会全体が「怠け者」という偏見を持たないように、正しい情報を調査し、配信していくべきであろう。

配信:8/15(火) 11:00
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiishiko/20170815-00074017/